物心ついた時からずっと音楽が隣にあった人生。ちょっとだけゆっくり歩いてみて大切なもの、気になってることについて書き連ねてみたいと思います。徒然なるままに…。
ヴォイトレ用語解説
 私の生徒ではない方のために、「レッスン日誌」に出て来る用語を説明しようと思います。

 『機関車の呼吸


   腹筋を動かしながら「」という発音で息を出す
   呼気で側筋、背筋を外に突き出しておく
   息の流れと筋肉の動きが連動していることが大切
   下腹部は動かないように
   tempoをだんだん早くしていく 
      4分音符=60、120、240、260、280、300

 ハイ
   
   まず無声音で
   ため息をつくように深い息を出す
   次に有声音で
   同じ深さ、同じ太さの息
   腹筋で勢いをつけてみる

 息よみ

   「ハイ」の要領で「ハイ、ハオ、ラオ、トオイ、アオイ」と言う
   無声音のあと有声音で

 ハミング、開口のハミング、Na
  
    口を閉じて、口の中は開けて「ドレミレド‥」の音階を半音ずつ上げながら「Mm‥」 
    次に口を開けて、「Nn‥
    最後に、鼻への息の流れを止めないで「NaNaNa‥
    口と鼻の両方から息が流れているように
    鼻をつまんでみて、声が変われば、鼻へ息が通っている

 瞬間腹式呼吸法
   
   「ドミソミ、ドミソミ、ドミソミ、ドミソミ、‥」の音階を半音ずつ上げながら「ハッハッハッハ     ッ‥」とスタッカートで歌う
   ブレスはしない(自然に入って来る)
   背筋を意識する
   tempoをだんだん早くする
      4分音符=80、100、110、120、130、140、150

 以上です。つたない説明ですみません。
   

レッスン | comments(2)
7月になると‥
 2005年7月1日  決して忘れられない日‥

 7月5日、生徒OBからの電話‥「天野さん、なくなりましたねえ」「え?!嘘でしょう?!」「今朝の朝刊に書いてありましたよ
 絶句‥。最近連絡を取っていなかったけれど‥。
 ○マハの会長の葬儀で会ったっきり。ちょっとやつれたかなあなんて思っていたけれど‥。

あまのしげる
あまのしげる

 思い返せば、NSPとの最初の出会いは、岩手、一関(多分‥)のコンサート会場の楽屋。
 記憶があいまいだけれど、彼らのデビューコンサートだったと思う。ゲストで出ていた私たちと、高校生だった彼ら。一体何を話したんだろう‥。でも楽しかった〜。
 そのあと、彼らのステージを見るために、客席へ。天野君の、口をとがらせながらのMC。

 「国旗クイズ〜!」パチパチ‥(拍手。恒例らしい)「国旗におでんの絵が描いてあります。さてこの国は〜?」ザワザワ‥「正解は、デンマーク〜!」笑い‥「芸者さんが三味線を弾いている絵が描いてあります。さてこの国は〜?」ザワザワ‥「正解はド、ドイツ〜!」(しっかし、よく覚えてるよなあ、私も)‥なんて楽しいオシャベリを交えながらのステージ。歌は、お世辞にもウマイとは言えないけれど、その歌詞にひきつけられた。


      「さようなら」

   やけに 真っ白な雪がふわふわ
   真っ裸の木を凍えさせ
   蝉の子供は 土の下
   あったかいんだね グッスリ眠る

     ‥‥‥

   「楽しかったわ」だなんて それが最後の言葉かい

     ‥‥‥

   人の言葉は 悪いイタズラ
   愛は 心に書いたラクガキさ



 純粋で繊細な言葉たち‥。 自分も歌詞を大切にしていたので、何か脅威だった‥。

 そして、いろんな場所で一緒に仕事をし、仲良くなった。私たちが、解散して、福岡に帰る時には、お別れ会を開いてくれた。

 そして、それぞれに時は流れ‥

 Vocal講師をしていた私と、音楽プロダクションを経営していた天野君との再会は、プロを目指していた生徒を連れて行った時。ホントに親身になって、いろんな話をしてくれたり、いろんな人に紹介してくれたり‥。

 「いいやつ」だった‥。
 
 その時、近いうちに手術するなんて話を聞いたけれど、大したことだとは思わず‥。

 彼は、告知を自分で聞いたとのこと。付き添ったのが、NSPのメンバー、平賀君。そして残された時間を思いっきり生きるために、念願だったNSPの再結成を果たし、コンサートを開き‥。

 昨年、行われた「天野滋を送る会」には、ほんとにたくさんの懐かしい顔が‥。あちこちで「よ〜!」「久しぶり〜!」の声。
 それぞれに、何かを抱えたまま、引退、解散、退社をした人たちが、一同に会して、昔のわだかまりを捨てて談笑をしている。

 もしかしたら、天野君はこうなることを望んでいたのかなあ‥彼がみんなを引き合わせてくれたのかなあ‥と思った。「みんな〜、仲良くやろうよ〜」と、口をとがらせながら、言う天野君の顔が浮かんだ。さびしさはあったけれど、悲しくはないあったかい会だった。

 こんなにも、長々と書いてしまったのは、彼の死がとても大きな教訓として残っているから。
 自分の命なんて、どれだけ残っているのか誰もわからない。だから、今やりたいこと、やらなければならないことを明日には延ばさず、行動していかなければ‥。

 7月になると、きっと天野君のことを思うのだろう。そして、今自分がやらなければならないことを、心に刻み付けるのだろう。 

音楽 | comments(0)
面白い本見つけた!
 わお〜!読む本がなくなった〜! ‥としばしパニックの私。
とにかく寝る時と電車に乗っている時には、本は必需品なので、本棚を探した。

 ‥仕方がない、昔読んだのをもう一回読み返すか‥。
その時、心当たりのない本が‥。

 あれ〜?こんなの買ったっけ‥。あ、そうか○(息子)が置いて行ったんだ〜‥。

  眠れぬ夜の心理学漫談
眠れぬ夜の心理学漫談
  渋谷 昌三, 村野 まさよし

 仕方ない、これでも読むか‥と読み始めたら‥
ん、ん?ん!お、面白いっ!

 心理学用語が、バンバン出て来て、しかもわかりやすいから、「へえ〜!」とか「なるほど〜!」とか‥。

 例えば‥

 誰かが助けを求めていても、人は周りに似たような状況の人がいる場合は、誰も自分から進んで助けの手は出さないんだそうだ。
 「責任の分散」という現象。「バイスタンダー効果(冷淡な傍観者)」というそうだ。

 だから、助けてほしい時には「誰か、助けて!」ではなく、「○○さん、助けて!」と名指しをした方がいいらしい。でも‥知ってる人がいない場所だと、どうするんだ?「鈴木さん〜!」とか「伊藤さん〜!」とか、叫んどけばいいのかなあ‥。

 「責任の分散」では、フランスで綱引きの実験が行われて、何人かで綱引きをやると人は全力を出さなくなるそうだ。二人だと一人の時の93%、三人では85%、八人になると49%の力しか出さないって!確かにそうかも‥。これは「リンゲルマン効果

 もう一つ、面白い実験を。
 交差点で信号待ちをしている時に、スーツにネクタイ姿の人がフライングをすると、何人かがつられてついていくのに、同じ人が、ジーンズにジャンパー姿でフライングをしても、あまりついていかないんだって。
 これは、「ソーシャルパワー」と言って、スーツとネクタイが、ある意味、言動に正当性をもたらすんだそうだ。‥私も今の格好じゃまずいかも‥。ついつい、ラクな方へ流れる‥。よし!明日からスーツだ!‥でも‥暑い‥。

 人が、ある人に心底期待をかけると、期待をかけられた人は、その期待に応えようとする、そしていつか期待どおりになる、と言う現象、「ピグマリオン効果(ギリシャ神話から)」という話や、自己評価の高い人と低い人の違いの話などは、ドキッとさせられた。このところ、自己評価低いよなあ‥。いじけたものの見方をするらしい。うんうん、思い当たる!でも考え方を変えていけばいいそうだ。
 そうそう、前を向いて、positiveに!

 とにかく、自分だったら、本屋に並んでいても素通りしてしまうに違いないこの本との出会いは、久々の「棚からボタモチ」「ひょうたんからコマ

 眠れない人は、ぜひこの本を!

 

| comments(4)
しあわせな日
7月23日(日)

 このところ、ハマッている「嚆矢分家」でのお食事会。

200607261233001.jpg.
      レトロな雰囲気のドア‥

 やっぱりおいしい食事ってしあわせになれますねえ。
 「かぶらやグループ」とは長ーいお付き合いで、そもそも名古屋に来た当初、レッスンへ行く途中のとあるお店(今はなくなってしまった「喰堂」)の外で、帰るお客さんに深々とお辞儀をしている店員さんを見て、「すごい店員教育〜」と思ったのが最初。
 そのあとも、大勢でわがままなランチ(メニューにはないもの)を頼んで、その帰り道、当時の店長さんが、息を切らして追いかけて来て「‥(ハー、ハー)い、いかがでしたか〜?(ハー、ハー)」なんてことがあったり‥。(私はすっかりこのイケメン店長のファンになり‥)

 とにかく、このグループのお店の食事はどこもおいしくて、息子は名古屋へ帰って来るたびに、「China5°」へ。「東京にはこんな店はない!」と。
 あれ、ずいぶん宣伝っぽいけど、決してそうではありません。

 さてこの日の「一番」は‥

200607261237000.jpg
      叩きマグロとアボカドのロール仕立て

 アボカドのスライスを丁寧にずらした上にマグロを乗せて巻いてある。見た目もきれいだし、おいしい〜!

 そして‥

200607261238000.jpg
      ズワイガニの蟹味噌タルタルサラダ


 最後は、デザート!みんなが注文した「マンゴータルト」が一つしかないとのことで、お任せのデザート盛り合わせを格安で‥ということになり‥。

 出て来たのは‥

200607261235000.jpg

  何て豪華〜!シャーベットや、ケーキや、果物。もちろんマンゴーも。
 得した気分!

 しあわせな食事と素敵な会話を楽しんだ帰り道‥
 こんなものが‥

200607261229000.jpg
      からくり人形。前からあったっけ?

 そういえば、来る時には、こんなものも‥

200607261231000.jpg
200607261231001.jpg


フッと笑顔になってしまいそう‥
某銀行のウインドウです
探してみてください



| comments(0)
レッスン日誌  7月24日
その1   PTSの練習

 1週間空いたので、久しぶりって感じ。沖縄へ行って来たというO先生から、お土産をもらう。いいなあ、沖縄!どこでもいいから日常を離れて、の〜んびりしてみたい!

 いつも通り、Warming Upを。「ハイ」のところで、気になっていたことを、みんなに聞いてみる。この「ハイ」の時も、「ヴォイストレーニング研究会」でやった呼吸の仕方をしているかどうか。あのやり方で呼吸すると確かに背中の方を意識できるけれど、力が入ってしまう生徒が多い。 みんなの答えは「やってない」だった。そうか〜。「自分で納得できてからしかやらない」ということ。確かに‥。やっぱり、講師にもむずかしいのだから、生徒に教えるのは今は無理かも‥。解釈も少し違っていたようだ。あれ〜?何を聞いていたんだろう?反省!

 というわけで、やっぱり時間は過ぎてしまい‥。

 Stevie Medleyの残りを。製本してもらってから、譜面管理がとっても楽になった。O先生のアイディアに感謝!

 まず「Part−time Lover」I先生のsolo。いいノリ!メロと三度でハモるところがある。彼女のgroove感についていかなくちゃ!
 次に「Is’nt She Lovely?」いきなり三和音。ベタッと三度なのでむずかしい。
 そして難関の「Overjoyed」SoloはA先生に。pressureかなあ‥。でも「♪Overtime〜」うん、いい、いい!低いキーだけれど、ハリがあって。私だったら、この曲は無理!良かった〜、balladで。でもchorusもやっぱりむずかしい!転調の嵐なので、半音の変化についていけない!I先生は「バッチリ!」だそうだ。練習してるんだよなあ。まったくやってないもんなあ。またも反省!自習!

 で最初からやってみることに。9曲17分
 「My Cherie Amour」から。いきなりアカペラだ!完全1chorus分なので音のキープが大変。みんなに合わせていこう〜(他力本願‥)。
 そして最後の曲、「I Just Called To Say I Love You
 「♪of〜my〜heart〜!」あれ〜?!最後でズッコケ!どこを取るんだっけ?

 でも‥‥あ〜、終わった〜!何とか‥。
 構想1年。ここまでやっと来れた!いろんなことがあったけど、こうして仕上げてみると、達成感が心地いい。11月のライヴまでには、ハーモニーの充実を目指さなくては。SQに負けるわけにはいかない!う〜ん、でもSQは自分が指導するわけだから、そっちも何とかPTSを越えるように頑張りたいし‥。イタバサミ〜!

 終わって恒例のお茶〜!○リエへ。このところ、I先生、M先生が仕事のために退席されたあと、O先生、A先生とそのままダベリングになる。それが楽しみ。いえいえ、二人がいたら楽しくないってことではなく!やっぱり長い時間いると「自分」を語ってもいい信頼関係みたいなものが、生まれてくる。

 今日は結構私の愚痴(?)みたいなものを聞いてもらう。ホントに自信をなくすとトコトン、マイナス思考になってしまう私‥。さびしがりやだったり、「気にしい」だったり‥。「いつも堂々としてて、動じない」ってみえるそうだ。そんなことないない!
 A先生に「最近わかってきました。かわいいなあ‥と思います」と言われた!喜んでいいのか?!そして私の話にO先生が絶妙の「例え話」で答えてくれる。
 少しだけ自信を取り戻せた〜。よしっ!私は大丈夫!O先生、A先生、ありがと!

その2  Mさんの特訓

 Mさんの声が変わった! 

 3回目ぐらいで、‥う〜ん、変わらない‥どうしよう‥と悩んでしまった。口蓋垂(いわゆるノドチンコ)が、他の人より長いらしく、常に喉の奥が半分ふさがった状態にあることがわかって、鼻声を直すのは無理なのかなあとあきらめていた。とにかく少ない隙間から、息をたくさん出して少しでも抜けた声にするしかないと、顎をもっと落とすことや、背筋、側筋を使って、息の勢いを増すことを指導して来た。変わらなかったら、10回終わっても、タダで教えるぞ!と覚悟していたのに‥。

 変わった!いい声だ!

 あんなに苦労した「SAYONARA」がとてもいい。「ミニコンのRepartory、こっちにする?」と言ってしまった。
 「でも、とりあえず『あなたがいるだけで』も歌ってみようか
 う〜ん、これもいい!こんなに変わるなんて!発音がとてもシャープになった。その分、声も抜けて来る。
 「どうやった〜?!」と思わず尋ねる。
 「前に前にと思って出してます」という答え。そうか〜。やっぱり頑張れば、不可能はないんだ〜!

 Mさん、良かったねえ!あなたの頑張りが、形になったんだよ!
 私も、嬉しい〜!しあわせ〜!

 あれ、あれ?さっきまでマイナスだったのに、いきなりプラスに転向だ!単純〜!

レッスン | comments(4)
1/5 >>



CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2006 >>
NEW ENTRY

PROFILE

CATEGORY

COMMENT

ARCHIVES

LINK

OTHER
qrcode
  • Admin
  • RSS1.0
  • Atom0.3




  • SENSE ポプコン・マイ・リコメンド ウイッシュ 田中一村作品集―NHK日曜美術館「黒潮の画譜」 うめ版―新明解国語辞典×梅佳代 アラスカ 風のような物語 うたたね

    (C) 2024 ブログ JUGEM Some Rights Reserved. Design by Tea